記事監修 本山光博先生(中央クリニック院長):更新2026年8月19日
妊活や不妊治療を続けていると、体のさまざまな変化が気になるようになります。
「最近、下痢や便秘が続いている」
「胃もたれがひどく、きちんと食べられない」
「貧血や疲れやすさがあるけれど、妊娠に影響しないだろうか」
「腸内環境を整えれば、着床しやすくなるのだろうか」
このような疑問を持つ人もいるでしょう。
インターネットやSNSでは、「腸活で妊娠力が上がる」「腸内環境の乱れが着床不全を起こす」「グルテンをやめれば妊娠しやすくなる」といった情報を見かけることがあります。
しかし、ここは慎重に考える必要があります。
消化器の病気や腸の症状があるからといって、それだけで不妊の原因になるわけではありません。また、消化器症状を治せば、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療(ART)の成功率が必ず上がるとも言えません。
一方で、一部の消化器疾患では、栄養状態、慢性炎症、手術歴、疲労、生活の質(QOL)、心理的負担などを通じて、妊娠を目指す過程に関係する可能性が報告されています。
大切なのは、
「消化器疾患と不妊に関連がみられた」という研究結果と、「その消化器疾患が不妊の直接的な原因である」という証明を分けて考えることです。
この記事では、ピロリ菌、過敏性腸症候群(IBS)、セリアック病、炎症性腸疾患(IBD)を中心に、消化器の状態が妊活や不妊治療とどのように関係しうるのかを、現在わかっている範囲で解説します。

妊活では、生殖器だけでなく全身の状態も大切
不妊治療では、卵巣、子宮、卵管、精巣、精子など、生殖に直接関係する臓器や機能に注目が集まります。
もちろん、それらを検査することは重要です。
しかし、妊娠を目指す人の体は、生殖器だけで成り立っているわけではありません。
消化器には、食べ物を消化し、生命活動に必要な栄養を吸収する役割があります。胃や腸の不調が長く続くと、食べる量が減ったり、食べられる食品が限られたり、栄養を十分に吸収できなくなったりすることがあります。
その結果、貧血や体重減少、疲労、睡眠の乱れなどが起これば、日常生活だけでなく、不妊治療を続ける負担も大きくなります。
消化器疾患と生殖医療の関係は、単一の原因では説明できません。主に次のような複数の経路が考えられます。
1.栄養状態への影響
食欲低下、下痢、嘔吐、食事制限、腸粘膜の障害などが続くと、鉄、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、カルシウム、亜鉛などが不足することがあります。
特に炎症性腸疾患では、微量栄養素の欠乏が比較的多くみられ、病気が活動している時期には不足しやすいとする報告があります。[1]
ただし、栄養素を多くとれば妊娠率が上がる、という単純な話ではありません。
重要なのは、欠乏があるかどうかを確認し、その背景に出血、炎症、吸収不良、食事量の低下などがないかを評価することです。
2.病気の活動性や手術歴
クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患では、病気が活動している時期と落ち着いている時期があります。
妊娠を考える際には、疾患の活動性、使用している薬、過去の手術歴などを含めて、個別に検討する必要があります。
また、腹部や骨盤内の手術後には、癒着などの機械的な要因が妊孕性に関係する可能性も報告されています。[2]
3.症状による生活への負担
腹痛、便秘、下痢、腹部膨満、胃もたれ、吐き気が続くと、通勤や仕事、外出、人付き合いにも影響します。
不妊治療では、月経周期に合わせた受診、採血、注射、採卵、胚移植など、予定を調整しなければならない場面が少なくありません。
消化器症状が強いと、それだけで通院の負担が増えます。
治療を受ける体力や気力が保てず、予約を取ることや服薬を続けること自体が難しくなる場合もあります。
4.心理的な負担と腸脳相関
腸と脳は、それぞれ独立して働いているわけではありません。
神経、ホルモン、免疫、代謝などの経路を通じて双方向に関係しており、この仕組みは「腸脳相関」と呼ばれます。[3]
緊張すると腹痛や下痢が起こる、ストレスが強い時期に便秘が悪化する、という経験がある人もいるでしょう。
一方で、腸の症状が続くことで不安が強まり、外出や食事が怖くなり、生活の質が低下することもあります。
ただし、「腸内細菌の乱れが不安や抑うつを直接起こす」「腸内環境を整えれば心の問題も妊娠の問題も解決する」とまでは言えません。
腸内細菌叢とメンタルヘルスの関連を調べる研究は増えていますが、ヒトにおける因果関係や有効な介入方法については、まだ不確実な点が残っています。[4]

ピロリ菌があると不妊になりやすい?
ヘリコバクター・ピロリ、いわゆるピロリ菌は、胃の粘膜に持続的に感染する細菌です。
慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどとの関係が知られています。
不妊との関係については、2018年のメタ解析で、ピロリ菌感染と不妊の間に関連がある可能性が報告されています。[5]
また、ピロリ菌に対する抗体と精子に対する抗体が交差反応する可能性など、免疫学的な仕組みも研究されてきました。
症例対照研究では、不妊患者におけるピロリ菌感染の頻度や、体液中の抗体と精子との反応性が検討されています。[6]
しかし、これらは「ピロリ菌が不妊に関係する仕組みがあるかもしれない」という仮説を支える研究です。
ピロリ菌がすべての不妊の原因になるわけではなく、除菌をすれば自然妊娠率やARTの成功率が上がると証明されたわけでもありません。
一方、ピロリ菌感染は、鉄欠乏性貧血やビタミンB12の吸収に関係することがあります。[7][15]
妊活中に胃痛や胃もたれが続く、過去に胃潰瘍を指摘された、原因のはっきりしない貧血がある、といった場合には、消化器内科で相談する意味があります。
ただし、不妊治療のためだけに全員がピロリ菌検査や除菌治療を受けるべきだとは言えません。
症状、年齢、既往歴、家族歴、貧血の有無などを踏まえ、検査の必要性を医師と検討することが現実的です。

IBSは着床不全の原因になる?
IBS、過敏性腸症候群は、腹痛とともに下痢や便秘などの便通異常を繰り返す病気です。
検査をしても、症状をすべて説明する明らかな腫瘍や潰瘍、持続的な腸粘膜の炎症などが見つからないことがあります。
ここで混同しやすいのが、IBSとIBDです。
IBSは過敏性腸症候群、IBDは炎症性腸疾患です。名前は似ていますが、同じ病気ではありません。
IBSは、IBDのように腸粘膜の慢性的な炎症を前提とする疾患ではありません。
そのため、
「IBSによる腸の炎症が着床を妨げる」
「IBSが着床不全の直接的な原因になる」
と断定することはできません。
一方で、IBSと妊娠経過の関連を示した観察研究はあります。
妊娠前にIBSと診断されていた女性では、流産のオッズ比が1.21、異所性妊娠のオッズ比が1.28であったとの報告があります。[8]
また、2024年の後ろ向き研究では、IBSと診断された患者で、ART後の臨床妊娠や生児獲得の可能性が低かったという結果が報告されています。[9]
ただし、これらはIBSが原因で流産やART不成功を引き起こしたことを証明する研究ではありません。
生活習慣、年齢、併存疾患、治療薬、医療機関の受診頻度、心理的負担など、別の要因が結果に影響している可能性があります。
IBSと不妊の関係を検討したレビューでも、酸化ストレスなどの仮説は示されていますが、直接的な証拠はまだ不足しています。[10]
したがって、IBSがある人の妊活で優先すべきことは、「腸の炎症を止めて着床率を上げる」ことではありません。
腹痛、便通異常、食事の偏り、睡眠不足、不安など、日常生活と治療継続を妨げている要因を一つずつ整理することです。

セリアック病と不妊の関係
セリアック病は、小麦などに含まれるグルテンに対する免疫反応によって、小腸の粘膜が障害される病気です。
小腸の機能が低下すると、鉄、ビタミン、カルシウムなどを十分に吸収できなくなることがあります。
過去のレビューでは、未診断・未治療のセリアック病と、原因不明不妊や反復流産との関連が報告されています。[11]
一方で、セリアック病がある人すべてで不妊が増えるとは結論づけられていません。研究結果にはばらつきがあります。
セリアック病で妊活中に特に注意したいのは、栄養状態です。
診断時には、鉄、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、カルシウム、亜鉛など、複数の栄養素が不足していることがあります。[12]
日本では、欧米と比較してセリアック病の頻度は低いとされます。
小麦を食べた後に体調が悪い気がする、SNSでグルテンフリーが妊活によいと見た、という理由だけで、厳格なグルテン除去を始めることは勧められません。
検査前にグルテンを完全に除去すると、診断に必要な検査結果に影響する可能性もあります。
慢性的な下痢、体重減少、原因不明の貧血、家族歴などがある場合は、まず医療機関に相談してください。

クローン病・潰瘍性大腸炎と妊娠
IBD、炎症性腸疾患には、主にクローン病と潰瘍性大腸炎があります。
慢性的な炎症を伴い、症状が悪化する活動期と、比較的落ち着いている寛解期を繰り返すことがあります。
IBDでは、食事量の低下、腸管からの出血、炎症、吸収不良などにより、鉄、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、亜鉛などが不足することがあります。[1]
また、疾患の活動性、腹部・骨盤内の手術歴、疲労、心理的負担などが、妊娠を計画する過程に関係することがあります。[2]
ただし、IBDがあるから妊娠できないという意味ではありません。
重要なのは、妊娠を希望する時期について、消化器内科と産婦人科・生殖医療の担当医が情報を共有することです。
病気が現在どの程度落ち着いているか、どの薬を使っているか、どのような手術を受けたか、栄養状態に問題がないかなどを確認し、個別の計画を立てます。
妊娠を希望したからといって、処方されている薬を自己判断で中止することは危険です。
病気が再燃すれば、かえって母体の健康や妊娠計画に影響する可能性があります。
妊娠中に使用できる薬、変更を検討する薬、継続した方がよい薬は、病状によって異なります。必ず担当医と相談してください。
妊活中の食事で大切なのは「制限」より「不足を防ぐこと」
消化器症状があると、「何を食べてはいけないのか」を探したくなります。
しかし、妊活中の食事で本当に注意したいのは、食品を次々に排除することではありません。
食べられる食品が減りすぎて、必要なエネルギーや栄養素まで不足することです。
ここで紹介する工夫は、妊娠率やARTの成功率を上げる方法ではありません。
消化器症状がある人が、体調を保ち、栄養不足を早めに発見するための考え方です。
鉄と貧血を確認する
月経による出血に加えて、胃や腸からの出血、食事量の低下、吸収不良などがあると、鉄欠乏性貧血が起こることがあります。
肉や魚などの鉄を含む食品に、野菜や果物などのビタミンCを含む食品を組み合わせることは、食事上の工夫の一つです。[14]
ただし、強い疲労感、息切れ、動悸、立ちくらみがある場合は、食事だけで対応しようとせず、血液検査を受けてください。
葉酸とビタミンB12を意識する
葉酸は緑色野菜や豆類などに、ビタミンB12は肉、魚、卵、乳製品などに多く含まれます。
ただし、ピロリ菌感染や萎縮性胃炎、腸の吸収障害などがある場合は、十分に食べていても吸収できていないことがあります。[15]
不足が疑われる場合は、自己判断で高用量のサプリメントを追加するのではなく、検査結果を確認することが大切です。
ビタミンDやカルシウムにも注意する
セリアック病や脂肪の吸収不良を伴う疾患では、ビタミンDやカルシウムなどが不足することがあります。[12]
魚、きのこ、乳製品や代替食品などから摂取できますが、必要な補充量は病状や検査値によって異なります。
サプリメントは「妊活によさそうだから」という理由だけで増やさず、医師や管理栄養士に相談してください。
症状を悪化させにくい食べ方を探す
消化器症状は、食材だけでなく、食事の量、時間、食べる速さ、睡眠、ストレスなどにも左右されます。
IBSでは、朝食を抜いた後に一度に大量に食べるような生活より、ある程度規則的な食事パターンを保つことが一般的な食事指導の一つとされています。[16]
ただし、正解は一人ひとり異なります。
食べた物をすべて細かく管理する必要はありませんが、次の項目を簡単に記録しておくと、診察時に役立ちます。
- 食事の時間とおおよその量
- 腹痛や膨満感が出た時間
- 下痢・便秘など便通の変化
- 月経周期や不妊治療の予定
- 睡眠時間
- 服用した薬やサプリメント
一回症状が出ただけで、「この食品が原因だ」と決めつけないことも重要です。
複数回の傾向を確認し、医師や管理栄養士と一緒に整理するための記録と考えてください。

自己流の低FODMAP食や除去食には注意
IBSの食事療法として、低FODMAP食を聞いたことがある人もいるでしょう。
低FODMAP食は、腸内で発酵しやすい特定の糖質を一時的に制限し、その後、食品を段階的に再導入しながら症状との関係を確認する方法です。
本来は、ずっと多くの食品を禁止し続ける食事ではありません。
自己流で長期間続けると、栄養の偏り、食事への過度な不安、腸内細菌叢への影響などが問題になる可能性があります。[16]
グルテン、乳製品、糖質、脂質などを一律に排除しても、原因疾患の診断にはなりません。
妊活のために食事を整えるつもりが、結果として食べられるものがほとんどなくなり、体重や体力を落としてしまっては本末転倒です。
「腸活」で受診を先延ばしにしない
整腸剤、乳酸菌、発酵食品、食物繊維、各種サプリメントなど、腸に関連する商品や情報は数多くあります。
体に合うものもあるかもしれません。
しかし、どの方法が有効かは、症状の原因や体質によって異なります。
特に、次のような症状がある場合は、「まず腸活を試してみよう」と受診を遅らせないでください。
- 血便がある
- 黒い便が出る
- 強い腹痛がある
- 嘔吐が続く
- 発熱がある
- 急に体重が減った
- 夜中に目が覚めるほど下痢や腹痛がある
- 貧血が進行している
- 食事がほとんどとれない
これらは、単なる体質やストレスだけでは説明できない病気が隠れている可能性があります。
「妊活を考えるだけで疲れる」のは意志が弱いからではない
消化器症状が長く続くと、
「何もする気が起きない」
「次の治療周期を考えるだけで疲れる」
「食べることさえ怖くなってきた」
と感じることがあります。
これは、性格や意志の弱さではありません。
医療では、疲労、痛み、睡眠、食欲、生活の質、不安、抑うつ、治療を継続できる状態かどうか、といった具体的な問題として評価します。
不妊治療そのものにも、結果が見えない不安、時間や費用の負担、仕事との両立、パートナーとの温度差など、さまざまなストレスがあります。
そこに腹痛や下痢、食欲不振、貧血が重なれば、つらくなるのは当然です。
心理的な負担があることは、「妊娠できない原因が心にある」という意味ではありません。
一方で、つらさが強くなれば、受診、服薬、注射、仕事との調整などを続けることが難しくなる場合があります。
消化器症状だけでなく、眠れない、落ち込みが続く、不安で日常生活が保てないといった状態も、診察時に伝えてください。
必要に応じて、心理職、心療内科、精神科などの支援を受けることは、治療をあきらめることではありません。
自分の生活と治療を守るための選択肢です。

消化器内科と生殖医療の両方に伝えたいこと
消化器疾患と不妊治療を別々の問題として扱っていると、必要な情報が双方の医師に伝わらないことがあります。
消化器内科には、妊娠を希望していることや、不妊治療中であることを伝えてください。
生殖医療の担当医には、次のような情報を伝えましょう。
- 腹痛、下痢、便秘、胃もたれなどの症状
- 症状が始まった時期と頻度
- 体重の変化
- 食事制限の内容
- 貧血や栄養不足を指摘された経験
- ピロリ菌、胃潰瘍、IBDなどの既往
- 腹部や骨盤内の手術歴
- 現在使用している薬
- 市販薬やサプリメント
- 睡眠や気分の変化
不妊症の検査と並行して、妊娠前の健康状態を確認することは、国内ガイドラインでも示されています。[13]
不妊治療の診察では時間が限られていることもあります。症状や薬の一覧をメモにして持参すると、伝え忘れを防ぎやすくなります。
まとめ|腸を「妊娠率を上げる道具」にしない
消化器疾患や腸の症状は、栄養状態、病気の活動性、手術歴、疲労、生活の質、心理的負担などを通じて、妊娠を目指す過程に関係することがあります。
ただし、ピロリ菌、IBS、セリアック病、IBDのいずれについても、研究で示されているのは主に集団としての「関連」です。
目の前の人の不妊やART不成功を、一つの消化器疾患だけで説明することはできません。
特に注意したいのは、
「腸内環境が悪いから着床しない」
「グルテンをやめれば妊娠できる」
「サプリメントで腸を整えれば成功率が上がる」
といった単純な説明です。
こうした考え方は、医学的根拠が十分でないだけでなく、妊娠できない責任を本人の食事や生活習慣に負わせてしまう危険があります。
妊活中に消化器症状があるときは、我慢して治療を優先する必要はありません。
また、妊娠率を上げるために、次々と食べ物を制限する必要もありません。
消化器症状を適切に評価し、栄養不足や貧血を見逃さず、日常生活と不妊治療を続けられる状態を整えることが大切です。
体調を整えることは、妊娠を保証する方法ではありません。
それでも、治療の安全性と、妊活中のあなたの暮らしを守るための大切な土台になります。
医療に関する注意
本記事は医学文献に基づく教育目的の情報であり、診断、検査、治療の指示ではありません。症状、既往歴、妊娠・治療計画によって必要な対応は異なります。薬の開始・中止、食事制限、サプリメントの使用、ピロリ菌の検査・治療については、必ず担当医に相談してください。血便・黒色便、強い腹痛、持続する嘔吐、発熱、急な体重減少などがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
主要参考文献
※本文中の[1]〜[17]に対応しています。
※英語論文については、読者が内容を把握しやすいように「この文献で確認できること」を日本語で付記しています。
[1]炎症性腸疾患(IBD)と栄養素不足
Micronutrient deficiencies in inflammatory bowel disease
IBDでは、鉄、ビタミンB12、ビタミンD、葉酸、亜鉛などの微量栄養素が不足することがあることをまとめたレビューです。
PubMed:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26418823/
[2]炎症性腸疾患(IBD)と妊孕性・妊娠前相談
Inflammatory bowel disease and infertility: analysis of literature and proposal of a flow chart for preconceptional counselling
IBDの活動性、手術歴、妊孕性への影響や、妊娠前に検討すべきポイントを整理したレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8689300/
[3]腸と脳の関係「腸脳相関」
The Gut-Brain Axis: Influence of Microbiota on Mood and Mental Health
腸と脳が、神経系、免疫系、内分泌系などを介して双方向に影響し合う仕組みについて解説したレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6469458/
[4]腸内細菌と不安・抑うつ
Gut Microbiota in Anxiety and Depression
腸内細菌叢と不安・抑うつなどのメンタルヘルスとの関連について整理したレビューです。因果関係については、まだ不明確な部分があります。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10146621/
[5]ピロリ菌感染と不妊の関連
The Association between Infertility and Helicobacter pylori Infection
ピロリ菌感染と不妊との関連について検討したメタ解析です。関連は示唆されていますが、因果関係が確立したわけではありません。
PubMed:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30274005/
[6]ピロリ菌と不妊に関する免疫学的研究
Helicobacter pylori infection and infertility
ピロリ菌に対する抗体と精子との交差反応など、不妊との関連について検討した研究です。
PubMed:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12072601/
[7]ピロリ菌と妊娠関連疾患
Helicobacter pylori and pregnancy-related disorders
ピロリ菌感染と鉄欠乏性貧血を含む妊娠関連の健康問題について整理したレビューです。
PubMed:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24574739/
[8]過敏性腸症候群(IBS)と流産・異所性妊娠
Increased risk of miscarriage and ectopic pregnancy among women with irritable bowel syndrome
妊娠前にIBSと診断されていた女性で、流産や異所性妊娠の頻度との関連を調べた観察研究です。
PubMed:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22373726/
[9]IBSと生殖補助医療(ART)の治療成績
Irritable bowel syndrome has an adverse effect on pregnancy outcomes after assisted reproductive technology
IBS患者におけるART後の臨床妊娠や生児獲得との関連を検討した2024年の研究です。
Fertility and Sterility:
https://www.fertstert.org/article/S0015-0282(24)00401-1/fulltext
[10]IBSと不妊に関するレビュー
A Review of the Complex Relationship between Irritable Bowel Syndrome and Infertility
IBSと不妊の関係について、酸化ストレスなどの仮説を含めて整理したレビューです。直接的な因果関係については十分な証拠がありません。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7694637/
[11]セリアック病と妊娠・不妊
Reproductive changes associated with celiac disease
未診断・未治療のセリアック病と、原因不明不妊や反復流産などとの関連をまとめたレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3001971/
[12]セリアック病と栄養素不足
Narrative Review: Nutrient Deficiencies in Adults and Children with Treated and Untreated Celiac Disease
セリアック病で起こりうる鉄、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、カルシウム、亜鉛などの不足について整理したレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7071237/
[13]日本の不妊症診療ガイドライン
産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020
不妊症の原因検索や、妊娠を考える際の健康状態の評価について示された国内ガイドラインです。
日本医療機能評価機構 Minds:
https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00571.pdf
[14]鉄欠乏性貧血について
Iron Deficiency Anemia: A Common and Curable Disease
鉄欠乏性貧血の原因、診断、治療などについて解説したレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8070135/
[15]ピロリ菌と栄養・代謝
Role of Helicobacter pylori Infection on Nutrition and Metabolism
ピロリ菌感染と鉄やビタミンB12などの栄養状態との関連についてまとめたレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4177464/
[16]IBSの食事療法
Diet in Irritable Bowel Syndrome: What to Recommend, Not What to Forbid to Patients!
IBSの食事療法について、低FODMAP食や過度な食事制限を含めて整理したレビューです。
PMC:
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5467063/
[17]IBSの食事・生活習慣
NHS:Diet, lifestyle and medicines for IBS
英国NHSによる、IBS患者向けの食事、運動、生活習慣、治療に関する一般向け解説です。
NHS:
https://www.nhs.uk/conditions/irritable-bowel-syndrome-ibs/diet-lifestyle-and-medicines/
本山 光博 (もとやま・みつひろ)先生プロフィール
医療法人三秀会 中央クリニック 院長 / 産婦人科・不妊治療専門医
本山 光博先生は、不妊治療の専門施設として国内でも歴史と実績を誇る「中央クリニック」の創設者であり、院長として30年以上にわたり不妊治療に取り組んできた第一人者です。
広島大学医学部を卒業後、大学病院産婦人科での臨床を経て、1993年に検査と診療を一体化した不妊治療専門施設として中央クリニックを開院。以降、患者さん一人ひとりに寄り添う医療を追求しながら、医学的知見と実践を積み重ねてこられました。
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、日本麻酔科学会標榜医としての資格に加え、クリニックチーム全体で高度な不妊治療技術を提供する体制構築にも尽力されています。
本山先生は治療への取り組みを「患者さんの日常生活を尊重しつつ、心のケアも含めた丁寧なサポート」と位置づけ、不安と期待の両方を抱える方々が安心して前に進めるような診療を実施されています。


